最低賃金まとめ

ここは最低賃金に関する項目をまとめるところです。最低賃金についての詳しいことはウィキペ参照。

目次

これまでの最低賃金まとめ

出典:目安制度議事録(平成15年)ほか、厚生労働省のデータ

2001年以前のデータは出典の資料8に詳しいデータが載っているが、1978年以降、就職氷河期前期も含めて概ね2000年までは安定して年3%のペースで上がっていた。当時は最低賃金の労働者はアルバイトなどが多く、それほど問題視されることはなかったと思われる。

例として、1978年の最低賃金は345円(東京)~261円(沖縄ほか7県)であった。これが、バブル真っ只中の1989年には525円(東京)~446円(沖縄ほか9県)、橋本龍太郎政権下で消費増税を含め9兆円の負担増が起きた1997年で679円(東京)~579円(沖縄ほか9県)となる。

しかし、この頃から時代は変化する。バブル崩壊後、IT化やグローバル化もあり(日本においてはコストダウンのみが進んでいったとも)、割高となった正社員から、安く労働者を手に入れるためアルバイト・パートへのシフトが進み、最低賃金クラスで生計を立てる労働者が増えていった。当時は第二次ベビーブーム世代が就職するようになり、またこの時代に定年になる世代が戦中世代(1920年代~1930年代生まれ)であったこともあって、ちょうど労働年齢人口がピークに到達した頃でもあった。

2000年代前半、名目GDPは2001年からマイナス成長となり(1997年にピークを迎え、計算方法の改訂はあったものの、この記録は2016年まで塗り替えられなかった)、倒産件数も増加、完全失業率は5%半ばで高止まり(1991年に2.09%で底を打ち、1997年には3.40%、2002年には5.36%、そこから一度は4%を切るまで下がるものの、リーマンショックで再び5%へ)したこともあって、最低賃金は2000年から2006年まで、横ばいもしくは微増といった状態となる(特に2003年は引き下げも主張していた。議事録参照)。2000年度・2001年度は日額+40円、2002年度(この年から日額表示から時間額表示へ変更)、2003年度は引き上げ額の目安が各ランクとも0円、「現行水準の維持を基本として引上げ額の目安は示さないことが適当」ということになった。その後、2004年度(44都道府県で1~2円)・2005年度(全都道府県で1~5円)・2006年度(全都道府県で2~6円)と緩やかに増加していった。

そのさなか、最低賃金レベルの労働ではついに生活保護にも抜かされることになった。当時、最低賃金との乖離額は東京・神奈川で35000円にまで到達し、大幅な増加が求められることとなった。
生活保護との逆転を問題視した政府は、2007年の最低賃金法改正で最低賃金の決定に生活保護費を考慮するようにした。都市部での最低賃金を上げ(それでも2000年以前の水準に比べれば少ないが)た。しかし、大都市である東京・神奈川や冬季加算のある北海道ではなかなか解消には向かわず、北海道を含めたすべての都道府県で解消されたのは2014年のことである(2014年の答申)。これは当時の政権与党が無策だったというよりかは、時給換算で80円近く上げてもなお解消されないほどの差であり、一度に解消の方向に向かう、極端な話全国一律で東京都の最低賃金に合わせるとかの方向性に向かっていれば、それこそ文在寅政権下の韓国のようになっていたと思われる。とはいっても、安倍政権も生活保護の引き下げなどを実施しており、また生活保護に対する様々な制度を考慮すれば、なおも生活保護が高くなるのは当然のことではある。

様々な意見はあれどこの施策によって生活保護との乖離は「是正」されたが、一方で地方(とりわけ宮城除く東北、山陰、西四国、福岡除く九州、沖縄)と都市(とりわけ東京)の格差が著しく拡大。2007年度は20円(東京)~7円(山形ほか5県)、2008年度は30円(神奈川県)~7円(徳島県)といったように格差が拡大。2009年度はリーマンショックによる不況も重なり、2県(新潟・岐阜)では据え置きとなった(上げ幅最大は東京の25円)こともあって、生活保護との乖離が是正された2014年には東京都の賃金に対する最も低い県の賃金の割合が76.2%と過去最悪の差となってしまう。

その後、地域全体で安定した賃金上昇政策を取り、2015年度には2003年度以来12年ぶりに最高額と最低額の比率が是正された。目下アベノミクスによる景気回復によって、完全失業率は2011年をピークに減少、2017年には2.82%と1994年以来の数字を記録。就業者数も少子高齢化が進み、高齢労働者や外国人労働者の増加があるとは言えども、2018年には1997年のピークを越える6664万人を記録。円建てGDPは緩やかに増加し、2019年までは緩やかな経済成長を見せていた。

東日本大震災のあった2011年以来、2019年度まで9年連続で加重平均ベースの引き上げ額は増加し続けている。2019年度には東京・神奈川で1000円の壁を突破。しかしながら、2020年には新型コロナウイルスの影響で2006年以来のゼロ成長にとどまった2021年にはその反動もあって史上最大の増額とはなったが、依然として厳しい状況が続く。

2022年度には大阪が、2024年度には愛知・埼玉・千葉が1000円の壁を超える展開だ。しかし、地方での差は割合でこそ回復したものの、東京都の賃金に対する最も低い県の賃金の差は(2018年時点で)224円・割合にして77.3%、(2021年時点で)221円・割合にして78.8%と決して改善したとはいえない状態である。

出典

最低賃金についての持論

私も若いころは最低賃金の安易な引き上げには反対論であった。しかし、他国の最低賃金は増加を続けていること、韓国の失敗例自体が「特殊なケース」であることを知り、私は賛成派に周り、このような記事を作成するに至った。とはいえど、作成後2~3年経った今では、ある程度の懐疑は持ってはいるが。
私の持論としては、

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